真夏に空調機オフの気持ち良さ パッシブデザインってなに?
昨日、雑誌の取材で姶良のH邸を訪ねてきました。
行きの高速道路で車の外気温表示36℃でした。さすがに今日は、エアコン使ってるだろうなと思いながら、玄関のドアを開け中に入ると、家の中は涼しいと感じます。ところが、エアコンは動いてなかったんです。これには、私も驚きました。
この環境はどのようにして確保出来ているんでしょう。
まず、ウッドデッキ側の窓は、充分な軒の出で日射は当たりません。その開口の外にヨシズを架け、ウッドデッキにあたる日射も防いでいます。さらに、日射のあたっていないサッシですが、ルーバー雨戸を設置しています。ここまですると、室内は薄暗くなります。そして、扇風機が1台回っていました。この風だけで、充分気持ちが良いんです。残念ながら、室温は確認できませんでしたが、体感的に30℃を少し下回った程度だったと思います。この程度で暑くないんです。この薄暗さと涼しさはセットですが、その理屈を理解すると、薄暗さも含め、心地よいと感じるようです。
この家はじねんもくの家の中でも、夏の日射遮蔽を最も徹底出来ている家です。
ご存じでしょうか。夏、窓から入ってくる日射熱は、直射日光の直達日射と、空気中を乱反射する光と同じように入ってくる天空日射が、ほぼ同じ熱量なんです。直達日射を確実にカットし、天空日射もルーバー雨戸を閉めることでカット。天空日射までカットすると、真夏でもこれだけの環境が確保できる。貴重な体験でした。雑誌のライターの方々も、驚いていらっしゃいました。
この家では、室内で犬も飼っています。共働きのご夫婦は、平日の日中、愛犬のために、さらに開口部室内側のハニカムサーモスクリーン(断熱スクリーン)も下げているそうです。さすがですね。