「吹上永吉の古民家」 無断熱の馬屋を舞台に セルフ施工の断熱改修を楽しむ

おはようございます。鹿児島は朝から激しい雨が降っています。 薩摩じねん派 村田です。

上の写真は今週末 2月16日 10:00~12:00「セルフで進める古民家改修」を楽しむ  を開催する「吹上永吉の古民家」の馬屋です。この馬屋は現在、1F、2Fとも断熱を全く行っていません。

「吹上永吉の古民家」は、母屋と馬屋が並んで建っています。

母屋は、通常、薩摩じねん派の造る新築と同様の「しっかり断熱」が行われ、太陽熱・太陽光、両方を利用するダブルソーラーシステム、薪ストーブが設置してあります。

通常、このように断熱性能の違う建物を並べて置く場合、「しっかり断熱」の素晴らしさ心地よさを説明することになります。が、ここでは、「無断熱でもこんな使い方、生活が出来るんですよ。」と、良いモデルとして紹介しています。

馬屋1階の土間、多目的に利用できる集会所的に利用なさっています。今回の企画もこの土間を利用させて頂きます。写真、窓廻りを見ていただくと解りますが、外壁は、間柱の外に板一枚です。内側の仕上げはありません。外から見ると、ゼブラ模様や下見板張りなので、丁寧に作られて、性能も良さそうに見えますが、スギ板一枚張りの無断熱です。基本的にこの馬屋土間は、「外」です。

この土間の暖房は、最近、アウトドアで使う人が増えている、簡易薪ストーブ(本体1万2千円)を採暖用に付けてあります。

採暖と書きましたが、安くても薪ストーブです。この程度の断熱環境でも部屋全体が温まり、20℃以上の室温をキープします。下の赤外線画像は、薪ストーブを使っていない状態での写真です。

窓ぎわカウンター下の土間廻りが、青く温度が低い事が解ります。土間と外壁との取り合い部分には、シロアリ対応で隙間があり、外部からすき間風が吹き込んでいます。

2階の多目的室です。ここの外壁は、外側は、スギの下見張り、内側にプラスターボードが貼ってありますが、ここも断熱材は入れてありません。屋根も断熱していません。サッシは将来の断熱補強を意識して、アルミ枠ペアガラスを使っています。

この部屋には空調機が設置してあり、ご親戚やお友達が遊びに来たときの宿泊場所として利用されています。

この春は、出産予定の娘さんが帰ってこられる予定で、この場所に滞在されるようです。

「年間の利用日数も少ないですし、寒い時、暑い時には空調機を使えば何とかなる。」このような考え方で使っていらっしゃいます。

昨日、夕方5時過ぎの赤外線カメラの映像です。空調機はつけてありません。21.0℃?この温度は、日中1階の薪ストーブ使用があったと思われます。

今回のイベントでは、参加者のご自宅の断熱改修をグループのセルフ施工で改善していく事業と考えています。この古民家にお住まいのYさんにも参加いただき、馬屋の断熱改修もひとつの実例として、セルフ施工で進めていきます。

馬屋1階は、基本的に「外部の土間」ですから、しばらくは手を付けません。

「滞在宿泊で使う2階」をセルフ施工、簡易な施工方法で、改善していきます。

上の赤外線写真でも熱環境の状況が解りますが、床、壁、開口部の補強を行います。屋根についても、今回の赤外線映像では解りませんが、ヒアリングから、夏の日中、屋根瓦からの輻射熱が厳しいということが解っています。この屋根部分の補強も検討します。

ここで、大切に考えているのは、コスト、セルフでも施工可能な施工レベル、そして、これが一番大事だと思いますが、その改修による効果を体感できる事。そのようなコンセプトで今回の企画は進めます。

グループで進める、断熱改修を進めながら、今後、簡易薪ストーブ設置講座、薪作り隊のグループ作りなど、吹上永吉を舞台に、「地域に根ざし、環境に不可を掛けない、豊かな暮らし」をテーマに活動を進めます。

昨日の写真です。Y邸のご主人が、先日から転がっていたケヤキの丸太で、薪作りを始めていました。

あなたも「セルフ施工の断熱改修」 「地域に根ざし、環境に不可を掛けない、豊かな暮らし」 を一緒に楽しんでみませんか。

「セルフで進める古民家改修」を楽しむ

2月16日(日曜)10:00 ~ 12:00

会場: 吹上永吉の古民家

今回の取り組みの最初の顔合わせ、意見交換会を行います。

要予約  http://jinenmoku.com/contact.html

この活動は、現在、薩摩じねん派が取り組む1985アクションの一環であり、SDGsのコンセプトに基づいた活動です。

また、今回の取り組みは、永吉川上流で小水力発電、地域電力に取り組んでいる太陽ガスと協力しながら進めていきます。

吹上永吉「セルフで進める古民家改修」1

吹上永吉「セルフで進める古民家改修」2

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