空調機を設置しない「溝辺の家」築11年経ちました。
「溝辺の家」2008年3月竣工、築11年の家です。
昨日、定期点検・メンテナンスに行ってきました。建具廻りの調整を3ヶ所と、水洗バルブの調整をさせていただきました。
その他のメンテナンスは、ほとんど問題なく、外部のコーキング等も来年まで経年変化を見ることにしました。
今回驚いたのは、
今でも空調機を設置していらっしゃらないことです。竣工後11年間です。
昨年の猛暑は、大変だったのでは無いかと聞いて見ましたが、
強い雨の日や櫻島の降灰で窓を開けられない日は暑いですが、
通常は、特に問題はない。それより、こともたちが宿泊学習等で、
自宅以外の空調機のある建物で寝起きすると、体調を崩すことがあるそうです。
これと似た話を「明和の家」でも聞いたことがあります。赤ちゃんの時から空調機を使ったことのない家で育った子供たちは、スーパー等に行くと「寒い、寒い」と空調機を寒がるそうです。汗腺の発達が違うのかも知れませんね。
暖房は、杉無垢板の根太間に水枕状のチューブを設置した床暖房のみです。
消費エネルギー量が気になるご家族なので、環境家計簿的な機能のある「1985アクションナビ」の登録用紙をお願いしてきました。
もちろん、空調機を使わない生活を強いているわけではありません。
昨日も、心地よい風がすべての部屋を吹き抜けていました。
部屋には、空調機用のコンセントスリーブは設置してあります。パッシブデザインが有効に検討できそうな土地を選び、その土地の風向や、日の入り、日射遮蔽等を十分に検討すれば、空調機に頼らない住宅のが可能だということを、改めて、実感する現場でした。
薩摩じねん派 村田でした。