シロアリは定期的な確認が大切です。
梅雨の最後、激しく雨が降っていますね。強い雨の合間の晴れた日は、気温も湿度も高く、このような時期に活発に活動するのが、シロアリです。この蒸し暑い日の夕方、数が多くなって巣が狭くなったシロアリがコロニーを分家するために、大量の羽アリとなって、飛び立ちます。飛び立ったシロアリは上空でパートナーを見つけ、2匹単位で電燈の明かりを目指して飛んできます。
最近、私の家に羽アリが飛んでくることは無くなりましたが、サクラの街路樹や山の近くの住宅では、羽アリが飛んでくることがあるようです。通常、数十匹程度が網戸に張り付いて、アルミサッシの隙間から室内に入ってきます。狭い隙間を通過するとき、羽根は落ちてしまい、シロアリの姿になります。多いときには数百匹のシロアリが、室内の壁を数珠つなぎになってはい回ります。ペアの集合ですから、4匹、8匹と偶数のアリがつながって動きます。確かに、始めてみる人にとっては、気持ち良いモノではないです。これは、その日の夕方、飛んできたシロアリであって、その家に住んでいるシロアリではないコトが多いです。しかし、大量のシロアリを見ると、自分の家がシロアリの食害を受けたのではないかと心配になります。
そして、電話がかかってくるんです。「家にシロアリがいます。どうしましょう。」
「毎年、定期的に点検していれば、その羽アリは、飛んできたシロアリです。1年で分家するような巣に成長することはないですから、自分の家にある巣から、分家のために出て来たものである可能性は非常に低いです。定期的な点検をしていれば、大丈夫ですよ。」とお答えしています。
そのような経緯もあって、明日、いつもシロアリについてお世話になっている総合技研シロアリさんに協力頂いて、クライアント様と一緒にシロアリの点検をします。シロアリの対応は、まず、シロアリの習性を理解することが一番だと考えています。じねんもくの作る住宅の床下には、全体的に照明が設置してあります。一緒に確認頂きながら、シロアリの習性を再確認して頂き、自分の家は大丈夫だと確認してもらいます。
少し、語弊がありますが、シロアリは習性を理解して、定期的な点検を続けていれば、それほど怖いモノでは無い。そう、思っています。
飛んできた来たシロアリが、2匹のツガイごとに連なって動き回っている様子や蟻道を一生懸命作る様子を見て、可愛いと思うこともあります。怖がらず、習性を理解して眺めるとそう感じるんです。少し変ですね。