お住まいづくりの「家づくりにかかるお金は、生涯コストで考えよう」編

今回は、第3回「家づくりにかかるお金は、生涯コストでかんがえよう」です。

難しい用語も出てきますが、極力分かり易くお話しているつもりです。

また、お見苦しい画像を見たくない方は、下部に書き下ろしをしていますので、こちらをご覧ください^^;

お住まいづくりの予算を決めることはとても大切なことです。

建築費を少しでも安く抑えることができればベストですよね。

しかし、目先の建築費だけに捉われて計画を進めてしまうと、将来、高い住宅を買った場合より、多くの費用を出費することになる場合があります。

ですから、家づくりでは、生涯コストで考える必要があるのです。

では、例を紹介します。

一般住宅2,000万円の家と、ゼロエネ住宅2,500万円の家を、生涯コストでシミュレーションします。

建築費は全て住宅ローンの借入れとし、35年返済平均金利2.15%で計算します。

一般住宅で2,000万円の場合

住宅ローン 67,803円/月々の支払、光熱費 17,867円/月々の支払、

合計    85,670円/月々の支払です。

35年合計  35,981,140円。
*光熱費は、4人家族で新省エネ基準の家の平均値です。

ゼロエネ住宅2,500万円の場合
(一般住宅に350万円で断熱材等追加、150万円で太陽光パネルを搭載)

住宅ローン 84,753円/月々の支払、光熱費  0円/月々の支払

合計    84,753円/月々の支払です。

35年合計  35,596,260円。

 

両者を見比べると、住宅ローンの支払いは大きい金額を借りた方が大きな支払いになります。

しかし、住み続ける為に必要な光熱費は、高性能の家の方が少なく抑えられるのです。

35年後は結果的に、月々の住宅ローンと光熱費の支払計は、2,500万円の方が安くなります。

35年後というと、定年退職を迎えるか、迎えたか位の時期だと思います。

定年を迎えると、収入は減り、在宅時間は増えます。

自ずと光熱費が増えてきます。

上記で言えば、2,000万円住宅の場合、定年後の光熱費は2万円位でしょうか!

一方2,500万円住宅では、4千円位でしょうか?!

ゼロエネ住宅は、定年後でも光熱費が安く済むという点で、高齢者に優しい住宅と言えます。


次に、一般住宅と省エネ住宅における、家庭での貯蓄額について考えてみます。

常に言える事は、一般住宅よりも省エネ住宅で暮らしている家庭の方が、貯蓄額が多い、ということです。

その差は、主に光熱費に拠るものです。

現在は、家を建てる前に、シミュレーションにて光熱費が計算できるのです。

間取りと使う材料が決まると、各種の性能数値が算出できます。

性能数値からその家が、エネルギーをどの位消費するのか、すなわち、光熱費が計算できるのです。

シミュレーションなので、いろんなパターンで算出できます。

同じ間取りで、一般住宅で建てた場合と、省エネ住宅で建てた場合を比べるのが、最もご検討しやすいと思います。

太陽光を搭載したゼロエネ住宅だと、一般住宅と比べると、年間約30万円の
光熱費の差額が出る場合もあります。

10年間では300万、35年間では1000万以上も差額が出るのです。

まずは、このようなシミュレーションを使いこなす工務店を選ぶこと、そして、光熱費を含めた生涯コストで検討を進めることが大切なのです。

ありがとうございました。