薩摩じねん派 「健康志向」の対応・考え方 02

おはようございます。薩摩じねん派 村田 です。昨日から住宅の「健康志向」について、少し、細かな話を書かせて頂きました。

(前回blog  https://jinenmoku.com/blog/posts/3214  )

シックハウス症候群、VOCに対する耐性、電磁波に対する耐性も含め、個人差があり、全く問題を感じていない人がほとんどです。

指針値を超えていても、全く問題を感じない人もいますし、逆に、指針値をクリアして、一般の人が全く感じない環境でも、体調を壊す人がいるのも事実です。

先日書いたような経験をして、そのあと諸塚村グループの他の測定データも含め、いろいろと学習させて頂いたり、その内容が新聞等で報道されたこともあり、ある意味、健康志向の家づくりをしっかり行う工務店として認知頂き、いろんな問題を抱えるクライアント様の対応をさせて頂きました。

その流れから、シックハウスへの対応を期待するクライアント様が多くなり、最初のヒアリングの時から、シックハウス対応が大きな割合を占めるようになりました。

ただ、前にも書いたように、全ての人が問題になる訳ではありません。小人数ですが、その人たちにとっては、とても辛い状況で、VOCの対応は重要な問題です。

また、その発症のメカニズムは、VOCの被ばく量と関係があり、個人差のある許容量、コップの大きさとイメージすると理解しやすいと思いますが、そのコップの大きさに個人差があり、コップからこぼれる量のVOCを取り入れてしまうと、体調異常が起こります。

現在発症していない人も、この許容量を超えるVOCを取り込むと発症します。

できるだけ、VOC発散の少ない建材を使い、VOC量の少ない環境をつくることは重要です。

このようなお話しを、訪ねてくるクライアント様に、これまでの体調等を聞きながら、お伝えしていましたが、ある日、思ったんです。

「ここまでの対応をした方が、安心して暮らせますよ。体調を崩すことがないですよ。」

これは、クライアント様に恐怖心をあおって商売をしてないか。おどしになってないか。家づくりは、もう少し、夢を持って楽しく進めたい。

少人数ですが、VOCの対応がとても大切な人たちもいます。その人たちには、しっかりとした対応が必要です。場合によっては、木を使った家づくりをあきらめてもらった方が良い場合もあります。VOCには、天然由来のVOCもあるんです。スギ、ヒノキは多くのVOCを発散しています。木のいい香り、それがVOCです。

フィットンチットと呼ばれ、落ち着き、リフレッシュできる香りとして紹介されていますが、覚醒作用もあり、重症のVOCアレルギーの方にとっては、自然由来も合成物質も関係ありません。

結論としては、クライアント様のVOCに対する耐性や現在の健康状況をしっかり観察して、その方に対する適切な対応を行う。これが、大切です。

VOCの放出量の少ない材料の選択は、コストもかかります。信頼できると考える材料についての情報は提示します。アドバイスもしますが、最終的には、ご自身の判断で選択頂きたいと考えています。

今、左官系のいろんな材料や自然系素材、塗料。健康志向の、「健康」を売りにした建材がたくさん出ています。ただ、その建材が本当に「健康志向」の家づくりを進める上で意味があるのか。疑わしい物も多くあります。

何度も書きますが、アドバイスはします。しっかり、ご自身で学習して自分の判断で選択して頂く。このようなスタンスで対応しています。

薩摩じねん派の内装は、上の写真のような木を多用した内装と、下の写真の木の使用量の少ない内装があります。

姶良東餅田の家 https://jinenmoku.com/blog/posts/191

春山の家  http://jinenmoku.com/example/pg573.html

これは、意匠的な好みもあります。「健康志向」の対応レベルの差でもあります。対応レベルについても、クライアント様のご要望、健康状況を把握するため、予算も含め、十分にヒアリング、打合せを行い対応させて頂いています。

自分は、シックハウスについて、アトピー的な皮膚疾患があり、空気質の差で体調が変わる事が実感できます。シックハウスで悩んでいる方の気持ちになって対応できると考えています。

「実感」しながらの対応例を一つ紹介します。

自然志向、健康志向の家づくりを進めているので、床材は、地元のスギ、ヒノキの無垢板を使うことが多いです。その保護塗料は、自然塗料を住まい手さんとセルフで塗って頂いています。

初期のころはドイツの自然系塗料オスモ、次が自然塗料アウロ、最終的には、みつろうワックスになっています。

まず、オスモは100%自然塗料でないということで、自然系塗料と呼ばれていました。先日、久しぶり外装用に見本を取り寄せたんですが、その新しいカタログには自然塗料とありました。成分が、かつて使っていた頃と変わって自然塗料になったのかもしれません。

10年以上前の話ですが、当時のオスモを床に塗る作業を、クライアント様と協力して行うと、私の反応ですが、顔が火照って手も少し赤くなる症状が出ました。

ドイツの自然塗料アウロに変えました。その反応がなくなり、しばらくアウロを使いました。

そんな時に、VOCアレルギーはもちろんですが、重度の食物アレルギーのお子さんを持つクライアントさんの家づくりを進めることになりました。

使う前に、アウロの塗料を寝室において生活頂いて、違和感がないか。確認をしました。違和感があって使えないことになりました。

お兄さんにはいろんな食物アレルギーがあって、弟さんも軽傷の食物アレルギー。弟さんが食べられるアイスクリームを食べ、手についたアイスクリームを簡単に手を洗って、その洗った手で、お兄さんの腕を触っただけで、触った部分が赤く腫れてしまいます。そのような重度のアレルギーを持つお子さんでしたから、材料の選択は慎重に行いました。

その作業の中で見つけた保護塗料が、みつろうワックスです。養蜂で出る蜂の巣、みつろうを食用に使われるエゴマ油で溶いた製品です。このワックスは刺激が全くありませんでした。

奥様の話では、食物アレルギーのお子様が唯一使える食用油が、エゴマ油とのこと。みつろうもエゴマ油も、植物アレルギーのお兄さんが食べられる材料で作った保護塗料ですから、安心して使えました。

最後に、オールアース、低周波の電磁波対応についての考えをコメントします。

VOC対応、シックハウスより、自分の体調との関連で、オールアースの内容を把握し理解している人は少ないと思います。私もそうでした。

いろいろと検討ヒアリングを重ねた結論は、オールアース対応の意味は、全ての人に必要とは言いませんが、VOCと同じく、あると実感しています。

数年前まで、電磁波の問題は全く実感できなくて、誘導電流の問題は知ってはいましたが、あまり問題視していませんでした。この問題をもう一度、確認する切っ掛けになったのは、2年前に竣工した「隼人の家2」です。

こちらも、「牟礼岡の家」同様クライアント様からの要望で、オールアース対応した住宅です。クライアント様は医師です。FB、insta等でのコメントに反応する人にも医師の方々が多いのも特徴です。

《 バウビオロギー 》ご存知でしょうか。スイス発祥の「建築を第3の皮膚」と捉える学問で、太陽熱や地熱などの自然の力も利用する住宅で、健康志向の住宅のあり方・考え方を体系的にとらえる学問です。この中で、電磁波の問題も扱われています。その考え方をベースにした「オールアース住宅」です。

半信半疑だったので、健康志向の対応、パッシブデザインの設計で、私がもっとも信頼している福岡の設計事務所「空設計」の江藤さんにオールアース住宅について、考えを聞いてみました。

彼女は、バウビオロギーの日本での学会に参加しています。「確かに、詳しいところでまだ解らない」けどと前起きがあって、「自分の事務所で使っているコンピュータのアースを徹底して取ったら、肩こりが無くなった。」この改善は実感できたとのことでした。

私もオールアース施工を部分的に試してみました。オールアース施工で使う「スパンボンド」誘電シートを寝る時のシートの下に敷いてしばらく寝てみました。

これは、個人的な感想です。まず、睡眠の質が変わったと思います。ぐっすり眠れると感じました。もう一つ、アトピーの皮膚状況が改善しました。

これが、私の体験した感想です。江藤さんのコメントも信頼できると思っています。

このような経験から、興味をもたれる方には、資料をそろえて説明はします。しかし、こちらから紹介したり勧めることは行っていません。

まだ、全ての人に効果がある。意味があるとは思っていません。

ただ、今の住宅の室内にはりめぐらされる電線の施工状況から、効果を実感する人はVOCの問題より多いだろうと感じています。

オールアース用の建材を扱う「レジナ」の土田直樹社長を応援する理由がいくつかあります。

土田社長が、江藤さんと同じくバウビオロギーの学会に参加していること。

もう一つあります。以前鹿児島大学建築学科の建築史の教授をされた上田先生が、レジナの社長土田直樹さんのお父さんです。

上田先生とは、自分が鹿児島へ帰ってきた直後8年ほど、鹿児島大学学部3年生の建築設計の非常勤講師を8年ほどしていた時に、面識があります。

先生は、鹿児島市のザビエル教会の建替え工事で解体された、木造の軸組を自費で購入して保管されている先生です。自費でですよ。

石橋公園、或いは磯の適当な敷地に復元されるべき建物だったと思うのですが、行政の対応が無い中、処分するのが忍びないと自費で保存されている先生です。

レジナの社長が、土田先生の息子さんですから、レジナの進める「オールアース住宅」を信頼しているんです。

最後に、前回も掲載した土田さんのYouTubeをアップします。しっかりとした、測定、科学的な裏付けを持った健康志向の住宅です。

俗によく言われている「健康住宅」とは異なります。

もう一つ、電磁波の健康被害が問題になっていたキッチンのIHヒーターについて書いておきます。

現在販売されているIHヒーターは、電磁波対応がしっかりされていて、健康被害を心配するような電磁波は出ていません。ヒーター直上で10mG以下。健康に影響を与えるような値ではありません。

コンロ台におなかを付けるような使用はしない方が良いと思いますが、IHヒーターが出始めたころの商品とは全くの別物です。電磁波の心配はありません。

ただ、薩摩じねん派は太陽光パネルを屋根にのせ、電気の温水ヒーター、IHヒーターを使うオール電化の住宅は推奨していません。このあたりの問題は、別途コメントしたいと思います。 薩摩じねん派 村田 でした。